日本には、和紙を折って物を包む「折形」の文化があります。
希夢工房では、言葉は少なくとも贈り物を紙で包む「折り紙包み」を提案しております。
ポチ袋、祝儀袋にオリジナルの折り紙包みに心も包む。
物を直接渡す、直接受けるという事は、失礼にあたるとする日本人の美意識から生まれた包む文化は、
今日まで伝えられてきました。
想いが通じあう、そんな包む形を表現するのが折り紙包みなのです。
紙を折り、豊穣等の神々への感謝の形を包む(供えもの)、
感謝を込めて金品を包む、
他者の慶び事(お祝い事)を共に喜び、それを祝いの形にして包む。
これらは昭和30年代頃までは、各家庭でごく日常の作法の一つとして教えられ、日本の文化の一つとして、受け継がれてきました。
しかし、現在ではもはや日常品ではなく、特別な場面で使われる程度になっています。
こんにち、あらゆるものが安価で手に入る時代になり、家庭内で物を作ること自体が少なくなって久しくなりました。
和服などと同様に、紙を折り形にする「折紙」、「たとう包み」、「折型」も、
普段遣いではなく、『特別なもの』としての日本文化という位置づけになってきました。
希夢工房では、かつては一般家庭の中でも親しまれていた折り紙包みを、現代にも取り入れやすいパッケージデザインとしてアレンジし、広く発信しています。
おもてなし、礼儀作法のツールとして、伝統文化としてではなく、日常生活の中で使用する折り紙包みを、提案していきます。
人の心をフワッとさせる、
ウフッとさせるパーティでのおもてなしの方法として、手作り出来る折り紙包みのノウハウを、
写真と折型の説明図を付け、テキストとしてまとめました。
本を作るにあたり、土台となったのは、「紙を折ることは、日本人が日本人に伝承する文化であること」、
そして、「それを世界に発信して、日本の文化を、日本人の真心を広く伝えてゆきたい」という思いでした。
その思いを主たるものとし、その結果、日英二カ国語での出版という形となりました。
ハード面では、軽くコンパクトにすることで、
年長者の方、療養中のベッド生活の方、留学先でのコミュニケーションツール等、
様々なシーンを想定して、「読む本」ではなく、「見る本」を作りました。
また、和紙・水引・千代紙と、日常では手に入りにくい材料をセットにしていますので、
本で紹介している折り型を見ながら折り紙包みを気軽に作ることができるのも本書の特長です。
ささやかなお祝いや、お礼の気持ち、おもてなしの心を、折り紙包みで贈ってみてください。
昔から家庭内では、和紙、色紙、折紙、半紙、懐紙などを使用していましたので、
同梱の材料以外にも、多種の紙を応用できます。
本に掲載している折り型をアレンジして、ぜひ、あなたのオリジナル折り紙包み(パッケージ)をお作りください。
書籍情報
- 書名
- 折紙包み -日本の紙遊び
- 編・著
- 横川 三希子 (著), 横川 巧 (著), 希夢工房 (編集)
- 出版社
- めるくまーる
- 価格
- ¥2,530(税込)